2012-05-13

「頭の良さ」ってなんだろう?

昨日のオープンキャンパスのネタで書き忘れたネタを1つ。私が説明した「情報数学/数理科学」分野の説明の中で、各教員の紹介の際「こんな人に来てほしい、もしくは向いている」という項目をアンケートで答えてもらったので、それを話したが、ある先生の答えで「頭の良い人.努力だけでは越えられない壁があると思う.」というのを読み上げた際、会場がかなり受けていた。

もちろん「頭が良い」というのにもいろんな意味があって、単に努力が無駄とかという単純な意味ではないと信じているが、数学に必要な「頭の良さ」ってどんなものか、考えるのもおもしろいことかもしれない。ちなみに自分は、頭の回転は鈍いし、勉強も高校や大学前半ではサボっていたので、今になって新しいことを身につけるのに苦労している!? し、たまたまうまくできたネタも「時の運」的な要素もあるので、まあ運がよかったのかもしれません。

さて、今朝は原稿の修正をようやく送り、朝はムスメ(上)の「チャレンジ」の丸つけ。それから病院へ。ムスメ(下)は元気そうで、うまくいけばそろそろ退院も近いかな!? 午後、帰宅後、ムスメ(上)と自転車で公園へ。芝生を往復で走ると言ってスタートしたら、行きで靴が両方脱げて、帰りに拾って戻ってきていた...。公園のあとはピアノの練習。曲ができないと悔し涙を流して頑張っている。こんなことは自分がエレクトーンを習っていた頃にはなかった闘志(っていうのかな)だ。自分はせいぜい週末につき合うだけだからまだいいけど、毎日つき合うかみさんは大変だろうな。ま、自分がつき合う時だけでも、長い目で見よう。でも、涙の練習後にお風呂に入るとけろっとして遊んでいるあたり、切り替えもうまいね、と感心。

さ、明日からまた週が始まるのでそろそろ休もう。明日の授業の仕込みはできたが、明後日の授業はまだ全然だ。明日の晩はどうなるか、ひぃ〜といった感じ。先週の授業の録画も手をつけていなかったが、先程ようやく編集してエンコーダにかけた。今、手元のノートパソコンがうなりを上げて絶賛稼働中。今晩中に終わるかな。無事動画ファイルになるといいネ。ではまた明日。

4 件のコメント:

yamauchi さんのコメント...

頭のよさっていうか、数学の場合はかなり特殊だなと思いましたよ。学部生の時に学んでいたコンピュータは、オートマトンもデータベースもオブジェクト指向も基本的に人間が考えた概念ですから、人間が分かるような構造になっていて当然なのです。だから、高校まで学校の勉強が苦手だったのにこの分野で第一人者のような存在になった人を私はたくさん知っています。
一方、数学は大学に入ってから急に抽象的になるし、何を扱っているのかさえ分からなくなることがありました。
でも、太刀川先生に「射影空間が幾何学のすべてだ」(この部分ちょっとうろ覚えですが…)と言われた時、こういうふうに数学という学問を体系的に理解して俯瞰できる人が、本物の数学者なんだろうなと思いました。
数学は向き不向きがはっきり分かれる学問だと思います(ちなみに私は向いてないほうの人間だったと思います(笑))。

Akira Terui (照井 章) さんのコメント...

数学も、もとはといえば人間が推論を進めるために考えた概念でしょうから、数学もコンピュータも、慣れの要素があるのでしょうか。
私も学生時代はなかなか数学がわからなくて困りましたが、今になって、微積分の講義を受け持っていろいろ勉強していると、あー微積分の授業って実はこういうストーリーを展開していたのか、と今更ですが感心しながら準備しています。

yamauchi さんのコメント...

最近、産学連携で訪問している大学の先生は、(もちろん大変優秀な方なのですが)「私はオートマトンとかコンパイラの授業を学生の時にほとんど理解できなかったよ。オートマトンって今は自動販売機のロジックに使われているとか、例え話ができるけど、昔は自動販売機自体がなかったのだから、何に使う概念なのかが分からなかったんだよ」とおっしゃっていて、なるほどと思いました。

私が学生の頃は、自動販売機のロジックを例にオートマトンを習っていたので、かろうじて理解できましたが、それがなかったら本当にサッパリだったと思います。

数学に慣れが必要なのは、現実世界によい例えがないからというのもあるのかなと思います。

Akira Terui (照井 章) さんのコメント...

私も、大学に入りたての頃、授業でオートマトンを自動販売機の例とともに習ったことを思い出して懐かしい気持ちですが、それにしても件の先生のように「自動販売機がない時代にオートマトンを勉強することの難しさ」ってのは想像したことがなかったですね!!

たしかにおっしゃる通りで、数学の道具も、それを作った人には具体的な目的意識やイメージがあったのだと思います(自分もそういう経験があるので)が、初めて学ぶ時は、想像力をたくましく作らないと、そこまでたどり着けない。そこが数学を難しく、かつ魅力的にしている要因の一つなんだろうと思います。

私も大学に入ってしばらくの間はその辺がわからなくて苦労しました。今、数学の授業をする時には、そんなわからなかった頃の自分にとって少しでも理解の助けになる授業になるように考えている気がします。