2006-03-18

最後の合奏

自分が大学のときからずっとかかわってきた、大学の吹奏楽のサークルが、今月でその幕を閉じることになり、最後の合奏が行われました。

学部のときに初参加して以来、院生のときもずっと顔を出し、先輩、同期に後輩と、たくさんの方々にお世話になりましたが、近年の大学におけるサークル活動衰退ブーム?(というウワサを耳にするのですが)に乗っかり、残念ながら活動の維持に必要な人数を確保できなかったようです。合奏にはある程度の人数が必要ですしね。

今回は人が集まるか心配でしたが、フタを開けてみたら杞憂に終わったようで、たくさんの人達(30人以上・・・というのは、このサークルが演奏会を開いたときのステージ上の人数に匹敵)が集まり、楽しいひとときを過ごしました。ムスメがいるので夜の部はより若い方々にお任せしましたが、さぞかし盛り上がったことでしょう^^;

最後の合奏の割には、あまり湿っぽくならずにすんだのもよかったと思いますが、これはきっと、今度はかつての仲間としてまた会えるだろう、という期待があるのかもしれません。となると、そのうちまたやらなあかんね。これが本当に最後の合奏にならないよう、何とかしませう(より若い方々に中心になってもらうと思いますが)。

2006-03-14

「一冊の数学書」のお話

去る11日の土曜日から毎年恒例の研究室合宿に行き、昨日無事帰ってきました。

セミナーなどでいつもお世話になっている名誉教授の先生にも、ここ数年合宿に参加していただいています。この合宿では、参加者は全員何らかの発表をすることになっていて、先生は、年によって、現在の研究テーマの話をされたり、昔の研究にまつわるエピソードを話されたりしていますが、今年は「一冊の数学書」という題目で、先生が数学、特に専門の代数学の研究を目指すきっかけになった本にまつわるお話をされました。印象に残ったので、ちょっと長くなりますが、概要を記します。

先生が生まれたのは1930年(昭和5年)で、ちょうどこの頃から世の中の雲行きが怪しくなりだし、先生が旧制中学、今なら高校生の頃に戦争が終わりました。お兄様が3人いましたが、上の2人が出征し、2番目のお兄様はニューギニアで戦死されたのだそうです。

話は、終戦の年かその前年か、先生が今の高校生の頃の話です。3番目のお兄様は、工業高校で数学の先生をされており(それで招集を免れていたそうですが)、勤務が終わってから、高等数学の講習会に出席して勉強されていました。ある日、お兄様と机を並べて勉強していた親しい一人の人が、1冊の数学書を渡してこう言いました(会話文は先生の配布資料より)。

「今はとても難しくて読めない、将来機会があれば読んでみたいと思って置いた本だが、先日召集令状がきたのでその可能性も失われた。君に献上するから利用してくれたまえ。」

お兄様は、その数学書を託され、家に持ち帰りました。先生も、当初その本を開いてみたそうですが、そのときは歯が立たず、戦争が終わり、東京高等師範学校(今の筑波大学)を卒業する頃になって、ようやくその本を勉強し始めました。そして、それが、先生が代数学への道を志す決定的なきっかけになったということです。

お兄様に本を渡した人については、長年、詳細がわからなかったのですが、最近になって、別の古い数学書の間から、その人と思われる名刺が出てきました。それで初めて、その人の名前と、電力関係の会社に勤務していたということがわかったということでした。

先生は、話の締めくくりにあたり、こうおっしゃいました。

「今となっては、兄に本を渡してくれたその人が、戦争から無事帰ってきたかどうかもわからないが、その人が無事帰って来ていることを願っている。皆さんには、皆さんと(歳が)同じくらいかもっと若いような、たくさんの優秀な若者が、学業などの希望かなわず、戦争で死ななければならなかったこと、そのような人達の犠牲の上に、今の平和な時代があることを忘れないでほしい。そして、皆さんは、悩んだりするとき、自分は孤独だと思うかもしれないが、自分は決して1人ではなく、誰かとどこかで何かの縁があることをわかってほしい。」

戦争のために志半ばで勉強をやめなければならなかった(そして死への道を辿らざるを得なかった)人達のことを考えると、自分は、今やっている事も、いろいろな人との出会いなどの縁があって得られたものだし、せっかく与えられたチャンスをサボったりして無駄にしていてはいけないな、という思いを新たにしながら、先生のお話を聴きました。

2006-03-09

イナバってます

トリノオリンピックでの荒川静香選手の演技ですっかり有名になった「イナ・バウアー」ですが、今日、車でラジオをかけていたら、こんな投稿が。

我が家のイナバウアーは、5か月になる息子です。抱っこしたりしているときに急に反り返るので、落とさないようにつかまえるのが大変。今日も息子はイナバっています。
おおおおお!!!!うちもそう!やっぱりいるんですね〜♪思わず膝をたたいて笑ってしまいました。

我が家のムスメも5か月を過ぎ、最近は寝返りの稽古中。もう少しで体が横を向くところだけど、その際に首をかなり後ろへ曲げるので、かみさんと「イナバウアーだねぇ」と言っていた今日この頃だったのでした。我が家でもイナバってます。がんばれ〜。

2006-03-02

Count up

普段、晩ご飯の後でムスメをおふろに入れるのだが、ふろからあがる前に湯船の中で20数えることにしている。

これが、最近、数えていると、ムスメがにこにこする。どうも数えているのを聞くとご機嫌になるらしく、声を出したり、手足の動きが激しくなるときもある。おふろに入っているときのご機嫌は日によっていろいろで、ずっと不機嫌な日もあるし、最近は頭を洗うとほぼ毎日泣かれるのだけど、そういう後でも、湯船で数えるとよく笑ってくれる。なぜだか不思議なんだけど、おもしろいね。

・・・という話をかみさんにしたら「それって、もうすぐ上がれることがわかってうれしいんじゃない!?」。だとしたらこっちはちょっぴり悲しいねぇ。そうじゃないといいんだけど、今はまだ本人に聞いてもわからないしね。