2013-10-11

数学を紡ぐということ

今日は大学院の就職支援懇談会。昨年に引き続き、裏方を担当。

今年も講演者は、高校の先生、高専の先生、大学の先生。高校の先生は、昨年もお話しいただいたOBの人で(今年の館山合宿にも来ていただいた)、今年、専任教員に採用されたのはおめでたい。大学への体験学習など、いろいろ新しい取り組みをされているのが印象に残った。

高専の先生は私の大学院時代の先輩。講演前にちょっとお話させていただいたが、高専を卒業して大学の3年生に編入された場合、学部卒で就職しようとすると、大学入学してすぐに就職活動が始まるから大変そうだ。3年次編入だと、最初のうちに単位を揃えるのも結構大変らしい。じっくり勉強しようとすると、修士課程に進学した方が有利ではないか、という話になった。

そして大学の先生は、本学OBではないのだが、いろいろ印象深いお話をされた。詳細はここでは割愛するが、最初はわからないながらも魅力を感じて数学の世界に入り、一生懸命数学を続けたことが、あとで自分がピンチに陥ったときに自分の支えになったことや、大学院の頃はいちばん数学に時間を割ける時期なので、ぜひ打ち込んでほしいというお話など、大学院で学位を目指す人達の励ましになるような内容だった。

昨今は、数学でも「ナントカの役に立つ」とか、そういうことが強調されていて、もちろんそういうことも大事だろうということに異論はないけど、「おもしろいから学ぶ、調べる」という、人間の探究心の根源は忘れたくないものだ。今回のお話は、こういうことを大事にされている先生の気持ちがよく現われていて、自分の仕事の上でも、学生さん達を導く上でも、これからも、こうした、数学を紡ぐということの意義を大切にしたいものだと思った。皆さんありがとうございました。

さ、また頑張りましょう。ではまた明日。

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